近年、畜産サイドでは、地域の土地資源を活用した自給飼料の生産拡大が強く求められている。しかし、経営規模の拡大、経営者の高齢化等で自己経営内での自給飼料の確保については、土地・機械・労力の面からその対応が困難な状況にあり、地域の集落営農法人等との耕畜連携による粗飼料の確保及び早急な体制の整備が求められている。一方、耕種サイドでは、米の生産調整による転作作物への対応、農地の有効利用等の観点から飼料イネの生産が注目を集めている。
このため、現在、近畿中国四国農業センターで新品種として育種開発が進んでいる画期的な「中国飼198号」など、飼料イネの専用品種及びその栽培技術の解説、飼料イネ(WCS)の特質や給与技術等の解説、地域において収穫・調整の作業を行うコントラクターの整備や耕種部門と畜産部門とのコーディネーターの重要性等具体的な実践事例の紹介等を通じ、飼料イネの生産・利用の拡大と自給飼料の生産拡大に資する。
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